一般的な端末でアプリの動作をテストする
Android が 10 億人以上のユーザーに愛されている理由の 1 つは、多彩な機種の中から自分に合ったデバイスを選ぶことができる点です。一方で、アプリをリリースする前に一般的なすべての機種でテストするのは困難です。アプリは十分にテストされているものほど、高い評価を得て大きな収益につながる傾向にあります。そこで Google では、包括的で利用しやすいテスト戦略を実施できるように各種ツールを用意しています。
クローズド テストトラックまたはオープン テストトラックにアプリをアップロードすると、Google Play Console によって、Firebase Test Lab for Android を利用した一般的なデバイスでのテストが実施されます。テストが終了すると、リリース前レポートで報告された問題の概要が Play Console に表示されます。また、Firebase Test Lab では、ユーザーの期待に応えるアプリを作成できるように、高度な設定が可能なテストや、追加機能、詳細なレポートなどを利用することも可能です。
解説
アプリやゲームが一般的なデバイスのほとんどで動作することを確認することで、リリース後に重大な問題が見つかってアプリの評価が下がるリスクを抑えることができます。また、テストを通じて、どのデバイスをリリースから除外すべきかを特定することもできます。
おすすめの方法
- Play Console でリリース前レポートを有効にします。
- リリース前レポートの診断機能を使用して、リリース前レポートで検出されたクラッシュを修正し、レイアウトの問題やセキュリティの脆弱性を特定します。
- 実機やエミュレータでアプリをテストし、最適化します。ユーザーが使用するデバイスは多様なので、さまざまな組み合わせを幅広くテストすることが重要です。
- テストするデバイスに優先順位を付けます。ユーザーが使用する可能性のあるすべてのデバイスをテストする必要はありません。主要メーカーのデバイスを中心に、画面サイズ、プロセッサ、メモリが異なるものをテストします。
- 現実的な使用環境でテストします。ネットワーク、場所、デバイスの向きなどを変えてテストするようにしてください。
- 効果的なテスト計画を作成します。アプリに不可欠なテスト手順を徹底的に検討し、新しいビルドを作成するたびにその手順に沿ってテストします。Firebase Test Lab for Android の Robo テストを使用することもできます。この高性能クローラは、アプリ内を自動的に移動してクラッシュを報告し、スクリーンショットを提供してくれるので、ユーザーに発見される前にエラーを特定できます。
- 可能な限りテスト スクリプトを記述します。変更されることの少ない主要な機能や中核部分のスクリプト化を優先してください。
- 実機によるテストを、継続的な統合プロセスに取り入れます。アプリのクリティカル パスで問題が発生した場合は、そのビルドを停止するのが理想です。
- テストから得られたデータを分析し、アプリの機能以外のことも確認します。安定性、ネットワーク パフォーマンス、クライアント側での遅延なども重要です。