avdmanager

avdmanager は、コマンドラインから Android Virtual Device(AVD)を作成して管理できるようにするコマンドライン ツールです。AVD を使用すると、Android Emulator でシミュレートする Android ハンドセット、Wear OS スマートウォッチ、Android TV デバイスの特性を定義できます。

Android Studio を使用している場合は、このツールを使用する必要はありません。代わりに IDE から AVD を作成して管理できます。

avdmanager ツールは、Android SDK コマンドライン ツール パッケージ(android_sdk/cmdline-tools/version/bin/avdmanager)に含まれています。

構文

avdmanager を使用するには、次の構文を使用します。

avdmanager [global options] command [command options]

グローバル オプション

表 1. avdmanager のグローバル オプションのリスト。

グローバル オプション 説明
-s | --silent サイレント モード: エラーのみが出力されます。
-h | --help 使用方法のヘルプが出力されます。
-v | --verbose 詳細モード: エラー、警告、情報メッセージが出力されます。
--clear cache SDK Manager のリポジトリのマニフェスト キャッシュを削除します。

コマンドとコマンド オプション

表 2. avdmanager のコマンドとオプションのリスト。

コマンドとオプション 説明
create avd -n name -k "sdk_id" [-c {path|size}] [-f] [-p path]

新しい AVD を作成します。AVD の name を指定し、引用符で囲んだ sdk_id を使用して AVD に使用する SDK パッケージの ID を指定します。たとえば、次のコマンドは、API レベル 25 の x86 システム イメージを使用して、test という名前の AVD を作成します。

avdmanager create avd -n test -k "system-images;android-25;google_apis;x86"
他のオプションの使用方法は次のとおりです。 <ph type="x-smartling-placeholder">
    </ph>
  • -c {path|size}: この AVD に使用する SD カードイメージのパス、あるいは、この AVD 用に作成する新しい SD カードイメージのサイズ(KB または MB 単位を K または M で表記)。たとえば、-c path/to/sdcard/-c 1000M のように指定します。
  • -f: AVD を強制作成します。既存の AVD を同じ名前の新しい AVD で上書きする必要がある場合に、このオプションを使用します。
  • -p path: この AVD のファイルのディレクトリが作成される場所のパス。パスを指定しない場合、AVD は ~/.android/avd/ に作成されます。
delete avd -n name AVD を削除します。name を使用して AVD を指定する必要があります。
move avd -n name [-p path] [-r new-name] AVD の移動や名前の変更を行います。name を使用して AVD を指定する必要があります。他のオプションの使用方法は次のとおりです。
  • -p path: この AVD のファイルの移動先ディレクトリを作成する場所の絶対パス。この引数を指定しないと、AVD は移動しません。この引数を指定しないことで、AVD を移動せずに名前を変更できます。
  • -r new-name: 名前を変更する AVD の新しい名前。
list [target|device|avd] [-c] 利用可能なすべてのターゲット、デバイス定義、AVD のリストを出力します。targetdeviceavd のいずれも指定しないと、avdmanager によって 3 つすべてがリスト表示されます。-c 引数を追加すると、スクリプトに適したコンパクトな出力を取得できます。3 種類をすべて出力する場合、-c 引数は指定できません。