Android デバイスで動作する健康、フィットネス、ウェルネス関連のアプリが多数あるため、ユーザーはデータを管理するためにプラットフォームを切り替える必要が生じることがよくあります。ヘルスコネクトは、Android ユーザーが健康とフィットネスに関するデータへのアクセスを 1 か所で管理できるようにすることで、この問題を解決します。また、きめ細かい制御が可能になり、デベロッパーは革新的な健康エクスペリエンスを開発できます。
このガイドでは、どの API をどのような場合に統合するかを選択するうえで役立つ情報を提供します。
ヘルスコネクト
Android モバイル デベロッパーは、ヘルスコネクトとの統合を検討してください。
ヘルスコネクトは、Android のデバイスとアプリのポートフォリオ全体のデータを 1 つのエコシステムにまとめ、Android デベロッパーに共通の健康プラットフォームを提供します。ヘルスコネクトは、ユーザーの健康とフィットネスのデータの読み取りと書き込みを行う API を提供し、保存時にデータスキーマを標準化し、権限の制御を一元化します。
Google Fitbit Web API をすでに利用しているデベロッパーは、ヘルスコネクトに移行しないでください。ただし、Fit API をすでに統合している場合は、ヘルスコネクトに移行することをおすすめします。
ヘルスコネクトの特長
ヘルスコネクトを Fit Android API と比較した場合の主な違いは次のとおりです。
- 対象: ヘルスコネクトは Android モバイル デベロッパーを対象としています。
- デバイス中心: ユーザーはデバイス上でデータにアクセスして保存します。
- アカウント不要: データは Google アカウントに関連付けられません。
- 組み込みの権限: 健康とフィットネスに関するデータ管理が一元化されています。
ヘルスコネクトと統合する
ヘルスコネクトの統合と詳細については、次のリソースをご覧ください。
Fitbit Web API
Fitbit エコシステムを統合する場合は、Fitbit Web API との統合を検討してください。
Fitbit Web API は、Fitbit エコシステムを統合するための、プラットフォームに依存しないインターフェースです。これにより、ユーザーは自分のデータをクラウドに直接保存し、共有、管理することができます。Fitbit Web API では、ユーザーのデータはデバイスではなく Fitbit アカウントに関連付けられます。つまり、Fitbit Web API はデバイス中心ではなくアカウント中心です。
Fitbit Web API の特長
Fitbit Web API をヘルスコネクトと比較した場合の主な違いは次のとおりです。
- 対象: Fitbit Web API は、Fitbit デベロッパー、企業のデベロッパー、研究者を対象としています。
- アカウント中心: データはユーザーの Fitbit アカウントに関連付けられます。
- データ エコシステム: Fitbit Web API は、Fitbit のスマートウォッチや体重計で記録されたデータにアクセスできます。API を使用してデータを手動で入力できます。ヘルスコネクトは、さまざまなアプリからデータを読み書きできます。また、健康とフィットネスに関するデータを保存して共有するための Android アプリ間の共通インターフェースとなることを目指しています。
- データ ストレージ: ユーザーはデバイスではなくクラウドにデータを保存します。
- インターフェース: Fitbit Web API は、プラットフォームに依存しないインターフェースを備えています。
- 権限: ユーザーは OAuth を介してアクセスを許可します。
- データへのアクセス: ユーザーはほぼリアルタイムでデータにアクセスできます。
Fitbit Web API と統合する
Fitbit Web API の統合と詳細については、次のリソースをご覧ください。
- 統合: Fitbit Web API の使用を開始するには、スタートガイドをご覧ください。
- リソース: Fitbit デベロッパー ガイドをご覧ください。
Google Fit REST API
Google Fit REST API は、Google Fit などの複数のソースからのデータを統合し、ユーザーがデータをクラウドに保存、共有、管理できるようにします。データはデバイスではなくユーザーの Google アカウントに関連付けられるため、プラットフォームはデバイス中心ではなくアカウント中心です。
Google Fit REST API の特長
Google Fit REST API をヘルスコネクトと比較した場合の主な違いは次のとおりです。
- 対象: Google Fit REST API は、Android 以外のモバイル デベロッパー、企業のデベロッパー、研究者を対象としています。
- アカウント中心: データはユーザーの Google アカウントに関連付けられます。
- データ ストレージ: ユーザーはデバイスではなくクラウドにデータを保存します。
- インターフェース: Google Fit REST API は、プラットフォームに依存しないインターフェースを備えています。
- 権限: ユーザーは OAuth を介してアクセスを許可します。
- データへのアクセス: ユーザーはほぼリアルタイムでデータにアクセスできます。
Google Fit REST API と統合する
Google Fit REST API の統合と詳細については、次のリソースをご覧ください。
- 統合: Google Fit REST API の使用を開始するには、スタートガイドをご覧ください。
- リソース: Google Fit ガイドをご覧ください。
よくある質問
以下の質問では、Google が今後予定していることとその背景、それまでの間にデベロッパーが取るべき対応について情報を提供します。
Q: Fit Android API は最終的に廃止されますか。
はい。Google Fit Android API は 2026 年に廃止される予定です。これは、デベロッパーが Fit Android API からヘルスコネクトに移行するのに十分な時間を確保するための措置です。また、この猶予は、Google がヘルスコネクトの開発をさらに進め、このプラットフォームを Android デベロッパーとそのユーザーにとってより包括的で効果的なものにするための時間ともなります。
Q: 現在 Fit Android API を統合しているのですが、ヘルスコネクトに移行すべきでしょうか。
はい。ヘルスコネクトは、複数のアプリとデバイスからの健康とフィットネスに関するデータをユーザーのモバイル デバイスに保存して共有するための共通 Android API です。そうしたデータには Google Fit も含まれます。ヘルスコネクトは、データを Google Fit と同期するために Google が提供する新しい方法です。ユーザーがヘルスコネクトを選択すれば、Google Fit データはヘルスコネクトに書き込まれます。
ヘルスコネクトのコンポーネントの一部を次に示します。
- デバイス上に保存されている健康とウェルネスに関するデータにアクセスする API。
- Google Fit、Fitbit、Samsung Health およびその他のパートナーからのデータを含む Android 全体のデータの読み取りと書き込みを行う単一のインターフェース。
- 標準化されたデータスキーマ。
- ユーザー権限のきめ細かい制御。
- 一元化されたデータ管理コントロール。