Android 8.0(API レベル 26)では、フォントをリソースとして使用できる XML フォントという新しい機能が導入されています。font
ファイルを res/font/
フォルダに追加すると、フォントをリソースとしてバンドルできます。このフォントは R
ファイルにコンパイルされ、Android Studio で自動的に使用可能になります。フォント リソースにアクセスするには、font
リソースタイプを使用します。たとえば、フォント リソースにアクセスするには、@font/myfont
または R.font.myfont
を使用します。
Android 4.1(API レベル 16)以降を搭載するデバイスで XML フォント機能を利用するには、サポート ライブラリ 26.0 を使用します。サポート ライブラリの使用については、サポート ライブラリを使用するセクションをご覧ください。
フォントをリソースとして追加するには、Android Studio で次の手順を行います。
- res フォルダを右クリックし、[New] > [Android resource directory] に移動します。[New Resource Directory] ウィンドウが表示されます。
- [Resource type] リストで [font] を選択し、[OK] をクリックします。
注: リソース ディレクトリの名前は font にする必要があります。
- フォント ファイルを
font
フォルダに追加します。下記のフォルダ構造により、
R.font.dancing_script
、R.font.lobster
、R.font.typo_graphica
が生成されます。 - フォント ファイルをダブルクリックして、エディタでフォントをプレビューします。
フォント ファミリーを作成する
フォント ファミリーは、フォント ファイルに、フォントのスタイルとウェイトの詳細情報を加えたセットです。 Android では、スタイルとウェイトをそれぞれ個別のリソースとして参照するのではなく、新しいフォント ファミリーを XML リソースとして作成し、単一のユニットとしてアクセスすることができます。これにより、使用しているテキスト スタイルに基づいて、システムが正しいフォントを選択できます。
フォント ファミリーを作成するには、Android Studio で次の手順を実施します。
font
フォルダを右クリックして、[New] > [Font resource file] を選択します。[New Resource File] ウィンドウが表示されます。- ファイル名を入力して、[OK] をクリックします。新しいフォント リソース XML がエディタで開きます。
- 各フォント ファイル、スタイル、ウェイト属性を
<font>
要素で囲みます。次の XML は、フォント関連の属性をフォント リソース XML に追加する方法を示しています。<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <font-family xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"> <font android:fontStyle="normal" android:fontWeight="400" android:font="@font/lobster_regular" /> <font android:fontStyle="italic" android:fontWeight="400" android:font="@font/lobster_italic" /> </font-family>
XML レイアウトでフォントを利用する
fontFamily
属性を使用して、TextView
オブジェクトまたはスタイルで、単一のフォント ファイルまたはフォント ファミリーのフォントを使用します。
注: フォント ファミリーを使用すると、必要に応じて TextView
が自動的に切り替わり、そのファミリーのフォント ファイルが使用されます。
TextView にフォントを追加する
TextView
のフォントを設定するには、次のいずれかを行います。
- レイアウト XML ファイルの
fontFamily
属性を、アクセスしたいフォント ファイルに設定します。<TextView android:layout_width="wrap_content" android:layout_height="wrap_content" android:fontFamily="@font/lobster"/>
- [Properties] ウィンドウを開いて、
TextView
のフォントを設定します。- ビューを選択して、[Properties] ウィンドウを開きます。
注: [Properties] ウィンドウは、Design Editor が開いている場合のみ利用可能です。このウィンドウの下部で [Design] タブを選択します。
- [textAppearance] プロパティを展開し、[fontFamily] リストからフォントを選択します。
- ビューを選択して、[Properties] ウィンドウを開きます。
図 5 の右端のペインに示されている Android Studio レイアウト プレビューで、TextView
のフォントセットをプレビューできます。
スタイルにフォントを追加する
styles.xml
ファイルを開き、fontFamily
属性を、アクセスするフォント ファイルに設定します。
<style name="customfontstyle" parent="@android:style/TextAppearance.Small"> <item name="android:fontFamily">@font/lobster</item> </style>
フォントをプログラムで使用する
プログラムでフォントを取得するには、getFont(int)
メソッドを呼び出して、取得したいフォントのリソース識別子を指定します。このメソッドは、Typeface
オブジェクトを返します。システムによってフォント情報から最適なスタイルが選択されますが、setTypeface(android.graphics.Typeface, int)
メソッドを使用すると、特定のスタイルで書体を設定できます。
注: TextView
が自動的に処理します。
Kotlin
val typeface = resources.getFont(R.font.myfont) textView.typeface = typeface
Java
Typeface typeface = getResources().getFont(R.font.myfont); textView.setTypeface(typeface);
サポート ライブラリを使用する
サポート ライブラリ 26.0 は、Android 4.1(API レベル 16)以降を搭載しているデバイスで XML フォントをサポートします。
注: サポート ライブラリを介して XML レイアウトでフォント ファミリーを宣言する場合は、フォントを確実に読み込むために app 名前空間を使用します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <font-family xmlns:app="http://schemas.android.com/apk/res-auto"> <font app:fontStyle="normal" app:fontWeight="400" app:font="@font/myfont-Regular"/> <font app:fontStyle="italic" app:fontWeight="400" app:font="@font/myfont-Italic" /> </font-family>
プログラムでフォントを取得するには、ResourceCompat.getFont(Context, int)
メソッドを呼び出して、Context
のインスタンスとリソース識別子を指定します。
Kotlin
val typeface = ResourcesCompat.getFont(context, R.font.myfont)
Java
Typeface typeface = ResourcesCompat.getFont(context, R.font.myfont);