複雑な XML リソースをインライン化する

リソースタイプによっては、複数の XML ファイルで表現される複数の複雑なリソースによって構成されている場合があります。その一例として、アニメーション化ベクター型ドローアブルがあります。これは、ベクター型ドローアブルとアニメーションをカプセル化したドローアブル リソースです。これには、次の例に示すように少なくとも 3 つの XML ファイルを使用する必要があります。

res/drawable/avd.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<animated-vector xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    android:drawable="@drawable/vectordrawable" >
    <target
        android:name="rotationGroup"
        android:animation="@anim/rotation" />
</animated-vector>
res/drawable/vectordrawable.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<vector xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    android:height="64dp"
    android:width="64dp"
    android:viewportHeight="600"
    android:viewportWidth="600" >
    <group
        android:name="rotationGroup"
        android:pivotX="300.0"
        android:pivotY="300.0"
        android:rotation="45.0" >
        <path
            android:fillColor="#000000"
            android:pathData="M300,70 l 0,-70 70,70 0,0 -70,70z" />
    </group>
</vector>
res/anim/rotation.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<objectAnimator xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/android"
    android:duration="6000"
    android:propertyName="rotation"
    android:valueFrom="0"
    android:valueTo="360" />

ベクター型ドローアブルやアニメーションを別の場所で再利用するのであれば、これは、アニメーション化ベクター型ドローアブルを実装する方法として最適です。しかし、これらのファイルをこのアニメーション化ベクター型ドローアブルにのみ使用するのであれば、よりコンパクトな方法で実装します。

次の例に示すように、AAPT のインライン リソース形式を使用すると、3 つのリソースをすべて同じ XML ファイル内で定義できます。アニメーション化ベクター型ドローアブルの場合は、ファイルを res/drawable/ に配置します。

res/drawable/avd.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<animated-vector xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    xmlns:aapt="http://schemas.android.com/aapt" >

    <aapt:attr name="android:drawable" >
        <vector
            android:height="64dp"
            android:width="64dp"
            android:viewportHeight="600"
            android:viewportWidth="600" >
            <group
                android:name="rotationGroup"
                android:pivotX="300.0"
                android:pivotY="300.0"
                android:rotation="45.0" >
                <path
                    android:fillColor="#000000"
                    android:pathData="M300,70 l 0,-70 70,70 0,0 -70,70z" />
            </group>
        </vector>
    </aapt:attr>

    <target android:name="rotationGroup">
        <aapt:attr name="android:animation" >
            <objectAnimator
                android:duration="6000"
                android:propertyName="rotation"
                android:valueFrom="0"
                android:valueTo="360" />
        </aapt:attr>
    </target>
</animated-vector>

<aapt:attr > XML タグは、このタグの子をリソースとして扱い、独自のリソース ファイルに抽出するよう AAPT に指示します。属性名の値は、親タグ内でインライン リソースを使用する場所を指定します。

AAPT が、すべてのインライン リソースのリソース ファイルと名前を生成します。このインライン形式を使用して作成されたアプリは、Android の全バージョンと互換性があります。